以前、スノーヘッタの展覧会で紹介した、オペラハウス。2011年。観光名所になりました。
写真には人が写っていませんが、雪の積もった屋根には、「危険なので通行禁止」とチェーンが張ってあるにもかかわらず、チェーンを越えて、皆さん登って行きます。「登るために来たのに!」みたいな雰囲気です。
これが風除室。の、端部。この玄関ホールは、そのまま劇場のホワイエにもなっています。
このスロープ壁には数種類の断面の木材をランダムに貼り付けています。吸音効果はあるでしょう。床もフローリング。木の国、ノルウェーの象徴だと納得。
この壁の後ろにトイレがあります。ひし形がグラデーションで形態変化していくデザイン。ユニット化されたものを連結しているのですが、樹脂なのか何なのか材料は確定できませんでした。 同業者として、とても悔しい。雪の結晶がデザインモチーフ?
裏側に回って、トイレの入口。黒い壁。欧州でよく建築家が使う、スタッコ塗り仕上げ。何回も塗っては、削って、また塗って、と手間がかかるので、コストは高いです。硬い石の模様みたいな綾が出て、とてもエロティックな表情になります。いい意味で。白と黒のコントラスト、いいですね。
斜めの形態ではプランに無駄(使えない空間)が良くでるのですが、この建築ではかなり有効に使われていて感心しました。天井が下がっていく、クローク部分。
劇場に入る事が出来ず残念でしたが、共有部分を見る限り、かなりデザインレベルは高いので、 大丈夫でしょう。シドニーのオペラハウスのような、国を代表するランドスケープ・アーキテクチャーを目指して行われた設計競技を勝ち抜いた作品。形態のシンプルさは、かなり評価して良いと思います。