school architects blog
漆喰の家

前回紹介した「土の家」づくりワークショップ。大地震で建築が崩壊し、電力も石油もなくなれば、自分で自分の家をつくらなければならなくなる可能性があります。その時のための練習です。

藁を切ってスサにし、壁を塗る土づくりから。

土を混ぜるのは、自分の足で。「気持ち悪い!」と悲鳴をあげていた男子も女子も、強制的に参加。はじめは気持ち悪くても、気持ち良く(?)なるはずなのです。

ようやく、待ちに待った壁土塗りを体験。想像していた以上にコツの飲み込みは早い。

どんどん進みます。

もう少しで、塗り終わると思っていた矢先に事件が。。。

指導いただいている、森田一弥先生によると、2トンの土の重さに竹構造が耐えれなかった事が崩壊の理由。

茫然とするしかない、学生達。下敷きになった脚立2台はアルミの脚が曲がってしまい、使用不可能になってしまいました。学生が下敷きにならなくて良かったです。

仕方がないので、このまま乾燥を待って、有機的形態のベンチにしようかということで、この日の作業を終えました。この形態はつくろうと思ってできる形ではなく、それなりに魅力的なのでこの偶然性を生かして。

完成を見ることなく崩落した事を残念がる気持ちはよくわかりますが、学生達にとって、2度と経験することのない、良い勉強になったと思います。土は重い。

ところが、翌日から森田先生事務所のスタッフの方たちの協力を得て、復活しました。土を落とし、骨組みを再度構成し、ラスを貼った上に1.5センチのセメント塗り。モノコック構造です。

その上から、待望の「しっくい」塗りを始めました。

 

内部から見上げる。

内部は土を塗る予定にしていましたが、時間の関係と、竹木舞の雰囲気も素朴で良い感じなので、当面はこのままで。

 

 

 

丸窓から落ちる楕円形の光。

ローマのパンテオンを思い出しました。

「エコロジー空間演習」という授業ですが、思いもかけず素敵な空間が生まれました。

 

 

 

最後の記念写真。2年生の皆さん、お疲れ様でした。

来年以降も継続してこの場に1軒づつ構築していく予定です。

数年したら、「かわいい村」の様相を呈することでしょう。楽しみです。

 

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. 建築が環境を破壊するものであることは疑いようもありません。 一方、ある目的のためには、空間が必要であることも事実です。 犠牲にしてまでつくられる空間とは、一体どうあるべきなのでしょうか。空間の「質」は、広さだけの尺度で判断することは出来ません。単なる箱をつくるのではなく、空間のかたちや光、音、雰囲気など、人々にとって、記憶に残るような魅力を持つものを残していきたいと考えます。 次世代から現在の環境を預かっている、という立場に立ち、 建築・インテリア・家具・まちづくりのデザインを行います。

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