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現代の野点

葉山スクール(3年生葉山スタジオと4年生葉山スタジオをあわせて、葉山スクールと呼びます)共通の第1課題は、「現代の野点」。1ケ月でデザインし、制作した実物を発表しました。伝統建築と日本の文化に学びながらの学生各自のオリジナルデザイン。

 

発表の場所に選んだのは、京都市内の祇園新橋。重要伝統的建造物保存地区です。

外観は保存されていますが、中は地下を持つコンクリート構造に変わっている建築も多数あります。

 

4年生串崎君の作品は、風景が反転するフィルターなどを備えたもの。

現実の風景を変化させる試みでした。

3年生山中君の作品は、路地を演出する装置。味気のない通路に自由に変化をつけるためのスクリーンですが、面の密度は本当はもっと密にするはずでした。

 

景色を楽しむ2人。

 

 

 

 

 

茶箱の中から台が出てくるコンパクトな野点は3年生 浦巽君の作品。完成度を上げましょう。

道行く外国人観光者から、「何やってんの?」と、説明を求められる学生。

4年生山田君の作品はテーブル面が鏡面で、空の景色を映し込む作品。面白い発想です。

3年生大津さんは、蛇、ではなく、和紙を織り込んだ面で屋根をつくる、というアイデア。

 

 

 

下から見上げると、光の濃淡と紙の造形の2つが融合した面白く不思議な空間が生まれていました。

そういえば、彼女はここ最近ずっと折り紙していました。伸縮させると面の表情が変わるのも面白い点。

 

着物や浴衣の「帯」を使って、場所をつくるアイデアは、4年生松村さん。縦に長い場所や、横に長い場所に帯を巻き、結ぶことで、「場所」を生み出します。

和装グッズに新しい意味と活用方法を。作品の名前は、「結日(mu su bi)」です。課題の主旨にもっとも応えていると感心しました。

上枝さんは、景色を切り取るフレームと、お茶を置く台のセット。コンパクトに折りたたむことが可能です。1人で公共交通機関を使って運ぶことができることも、課題の条件の1つです。

緑色のスカーフのような布で空間を覆う提案。3年生内山さん。今年の河和田アートキャンプのリーダーもしています

このように霞んだ風景に。

3年生田中結有さんは、コンパクトな座敷をたくさん作りました。公共の空間がどこでも座敷に。

 

4年生の李君は、竹を用いた場所を考えましたが、完成に至らず。

午後1時から5時過ぎまで、京都を代表する街中で、堂々と発表会を行う建築スタジオ。地元の人達からは、興味深そうに見守っていただきました。

 

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. 建築が環境を破壊するものであることは疑いようもありません。 一方、ある目的のためには、空間が必要であることも事実です。 犠牲にしてまでつくられる空間とは、一体どうあるべきなのでしょうか。空間の「質」は、広さだけの尺度で判断することは出来ません。単なる箱をつくるのではなく、空間のかたちや光、音、雰囲気など、人々にとって、記憶に残るような魅力を持つものを残していきたいと考えます。 次世代から現在の環境を預かっている、という立場に立ち、 建築・インテリア・家具・まちづくりのデザインを行います。

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