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トゥルク大聖堂

11230年から始められた工事でまずは60年間かけて。以降200年かけて造営。その後も2回の大規模な改修を経て今の聖堂はあります。フィンランドで唯一の中世のカテドラル教会。

2玄関を経て、礼拝室。久しぶりに歴史を感じる聖堂です。

2 (3)祭壇。

3正面から入口の見返し。2階にはパイプオルガン。

3 (2)天井の化粧リビ・アーチも繊細。

4 (2)側廊からの見上げ。暗い、明るいの光のコントラスト。

5サイドにある、サブの礼拝室。ここでもリブアーチ天井の意匠がきれいです。

4石積みに、モルタル塗装。風合いが素敵で、おもわず撫でてみたくなります。近代以降に失った、手の痕跡の残る表現。でも、おそらくこれからの建築には復活することでしょう。「きれい」はすっきりした表現だけではありません。「美しい」には、「きれい」を含みますが、「きれい」には、「美しい」は含まれません。

6この床石の下には、どんな部屋が隠されているのでしょうか。ワクワクします。

9同じくサブの部屋。この部屋の天井は彩色仕上げ。ステンドガラスも天井、壁の色に合わせて。

78文化財的価値のある、ステンドガラス。1枚に数億円の値打ちがあると思われます。お金で文化を買うものでもありませんが。

101112

 

 

 

 

 

 

 

トゥルクはヘルシンキから電車やバスで2時間の距離ですが、1229年にローマ教皇が司教座を置いたことで始まった、フィンランドで最も古い街。1812年に首都がヘルシンキに移るまでは国の中心であった街ですが、実際に歩いてまわると本当に小さな街。この聖堂も、今から作れと言われてもまず無理な話。であれば、できるだけ維持して後世に残していくべき建築。日本にも無数の残していくべき建築はあります。それらの建築はすべてが公共建築ではないので、経済社会の中で残っていく「仕組み」をつくらなければならない、と思います。  (103)

 

 

 

 

 

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. 建築が環境を破壊するものであることは疑いようもありません。 一方、ある目的のためには、空間が必要であることも事実です。 犠牲にしてまでつくられる空間とは、一体どうあるべきなのでしょうか。空間の「質」は、広さだけの尺度で判断することは出来ません。単なる箱をつくるのではなく、空間のかたちや光、音、雰囲気など、人々にとって、記憶に残るような魅力を持つものを残していきたいと考えます。 次世代から現在の環境を預かっている、という立場に立ち、 建築・インテリア・家具・まちづくりのデザインを行います。

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