school architects blog
文化の家

1久しぶりのアルヴァ・アアルト設計作品。文化に関する事務局と音楽ホールの建築。1958年。この建築は秋から改修工事が行われていて、中に入ることができませんでした。4月1日にオープンします。足を運んだのは今日で4回目。もう入れるだろうと思って来ましたが、事務局スタッフ、工事関係者にお願いしても許可されず、4月まで待て、との冷たい返事を5回も聞きました。4月にはこの街にいないのです、と言っても、それは残念だね、と。

2左のレンガ貼り(サイズが特注のレンガ)部分が音楽ホール。正面が事務局入口。この横のレストランのみは営業開始していました。6回目のお願いを、レストランのおじさんにしてみたら、少しだけです、という事で音楽ホールの鍵を開けてくれました。事務局は許可しないのに、レストランのレジのおじさんが音楽ホールの許可をくれるとは。。。。。何事もあきらめない事ですね。   30分間、断られた悔しさが、すっと一瞬で消えました。

3事務局の外壁。銅版と硅酸カルシウム板に木製サッシ。

4銅版も2種類を使用。硅酸カルシウム板のビスは見えたままですが、もしかしたらこの上に銅版を貼るのかも知れません。

1玄関を入ると、すぐにホール兼ホワイエ。規則正しく照明器具。

2クロークのエリアも曲線で仕切られています。

3子どもの遊び場のように思える1段上がった場所。

4階段は2ケ所に。

P1040473 - コピー動線のワン・クッションとなる中2階のロビーを経て、

4 (2)折り返して、やさしい木製の階段を上がるとホールに入ります。

6ステージサイドを見る。

40正面。ステージ上部の天井ダウンライトがそのまま見える珍しいデザイン。

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ステージの側面。背面の壁は傾きながら波打っています。音響効果のためでしょう。

9サイドの壁には、不均一に吸音板をデザイン。

19ステージから見た客席。照明のバトンが下がっていますが、もちろん通常はこのバトンは天井の上です。

7後部客席は3つのゾーンに分かれていて、右端のゾーンが少し奥まで伸びています。

16左と中央のゾーン。天井が切り分けてられて、空間を光の明るさで分割しています。

8右端のゾーン。この部分のデザインがすごい。

11何種類かの角度を持つ、壁と天井がぶつかる部分を波打たせた、曲面・曲線のアアルトデザインの真骨頂。

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13手で、なぞってみたくなる曲線。

17本当に優雅、エレガントです。音響の反射と吸音の双方を満足させながらも造形としての美しさを保っています。この音楽ホールは音響的に評判が良く、クラシックからロックまで幅広く利用されていて、稼働率が高いという話です。

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壁柱には水平、垂直方向にテーパーをつけてシャープに見せています。この柱単独でも美しい。

30手すりのデザイン。

31支柱を左右にずらせて、強度を上げています。

5開けてくれたレストラン部分。嫌みのないシンプルなインテリア。

42その照明器具。

41コンクリートの梁は打ち放し補修は行わないで、型枠の痕跡そのままに白色ペンキで塗装。

僕が絶賛した「ヴォクセンニスカの教会」と同じ頃、アアルト先生の60歳の時に完成した建築。

55年ぶりの改修工事で、エレベーターや衛生機器などの設備、セキュリティ、内装仕上げが一新され生まれ変わった建築。音楽ホールのデザインは素晴らしく美しいです。6回お願いした甲斐はありました。

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. 建築が環境を破壊するものであることは疑いようもありません。 一方、ある目的のためには、空間が必要であることも事実です。 犠牲にしてまでつくられる空間とは、一体どうあるべきなのでしょうか。空間の「質」は、広さだけの尺度で判断することは出来ません。単なる箱をつくるのではなく、空間のかたちや光、音、雰囲気など、人々にとって、記憶に残るような魅力を持つものを残していきたいと考えます。 次世代から現在の環境を預かっている、という立場に立ち、 建築・インテリア・家具・まちづくりのデザインを行います。

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